こんにちは、norikoです。
野生のチンチラはスタンダードグレーだけですが、ペットとして飼われるチンチラにはたくさんの種類がいますね。
うちもチンチラのオスとメスを1匹ずつ飼っていますが、飼い始めたときから交配するつもりはありませんでした。
うちの子たちの子供が生まれたとしたら、可愛くて仕方ないでしょうけど(*^_^*)
交配を考えなかった理由は、これ以上増えたら面倒を見ることができないことと、お産でメスのチンチラの身体に負担がかかること、将来子宮疾患になる確率が高くなると言われていたことがネックになったからです。
交配をしようと考えなかったこともあり、交配するにあたっての注意点なども、もちろん調べたことがなかったので全然知りませんでした。
しかし最近、愛するチンチラのことなら何でも知りたいという気持ちから、交配についても勉強しました。
それでわかったことは、チンチラの交配は組み合わせを間違えると大変なことになるということ…
交配してはいけない組み合わせがあるからです。
交配してはいけない組み合わせというのは、なぜいけないのか、また、交配してはいけない組み合わせにはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
交配してはいけない組み合わせとは?
チンチラの交配してはいけない組み合わせは、致死遺伝子の子供ができる組み合わせです。
致死遺伝子ができたときの流産は出血を引き起こして低体温症になるので、手当てが遅れると母チンチラも命を落とします。
また、子宮の中で死んだ子が排出できない石児になることもあり、石児を外に出すには帝王切開しか手段がなく、これも母チンチラの生命に危険を及ぼします。
もし、子が石児していることに気づかなかった場合、今度は敗血症で命を落とす危険性もあります。
チンチラには致死遺伝子が存在するんですね。
致死遺伝子ができてしまったら母チンチラも危ない。
知っていて交配する飼い主なんていないはず。
交配は、いろいろと勉強してからにすべきですね。
致死遺伝子ができる組み合わせ
チンチラのベルベット同士(ブラックベルベット・ブラウンベルベット・ホワイトベルベットの全て)、又はホワイト同士を交配するとホモ接合型の遺伝子ができる可能性があります。
ベルベットの遺伝子Blとホワイトの遺伝子Wlは、Bl pw / Bl pwやWl pw / Wl pwのように子供の遺伝子の中に2つ入る(ホモ接合型)と生まれて生きられない遺伝子型になります。
つまり、見た目(毛の色)がベルベットやホワイトじゃなくても遺伝子コードにベルベットの遺伝子があるチンチラ同士、又はホワイトの遺伝子があるチンチラ同士を交配してはいけないということです。
次は、実際に致死遺伝子ができる交配の例を見て、どのような種類の子供ができるかを見ながら、致死遺伝子ができる確率も見てみましょう。
致死遺伝子の確率が25%になる組み合わせ
ベルベットの遺伝子を持ったチンチラ同士の交配
ブラックベルベット同士
パパ:ブラックベルベット 遺伝子コード:Bl-pw / pw-pw
ママ:ブラックベルベット 遺伝子コード:Bl-pw / pw-pw
パパの遺伝子型は2つあるので番号を振ります。①Bl-pw / ②pw-pw
ママの遺伝子型も2つあるので番号を振ります。➂Bl-pw / ④pw-pw
パパとママで遺伝子を1セットづつ子供に渡す形で、どんな子供になるかを考えていきます。
- ①+➂ Bl-pw / Bl-pw(Blがホモ接合型になるため致死遺伝子1)
- ①+④ Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット1)
- ②+➂ pw-pw / Bl-pw → Bl-pw / pw-pw(大文字表記が入った遺伝子は優性遺伝子なので、一番目に移動させます。子供の種類はブラックベルベット2)
- ②+④ pw-pw / pw-pw(スタンダードグレー1)
- ➂+① Bl-pw / Bl-pw(Blがホモ接合型。致死遺伝子2)
- ➂+② Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット3)
- ④+① pw-pw / Bl-pw → 優性遺伝子を一番目に移動 Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット4)
- ➃+② pw-pw / pw-pw(スタンダードグレー2)
全部で8通りです。
わかりやすいように出現した順番に番号を付けました。
ブラックベルベット=4/8=50%
スタンダードグレー=2/8=25%
致死遺伝子=2/8=25%
あぁ… 致死遺伝子になる確率が25%です。
致死遺伝子ができる組み合わせは絶対に避けないといけませんね。
ブラウンベルベットとブラックベルベット
ブラウンベルベット(ヘテロベージュの遺伝子を持っているベルベット)の遺伝子コードを調べてみましたが、見つかりませんでした。
そこで、今回は遺伝子コードを推測して PW-pw / Bl-pwとします。
パパ:ブラウンベルベット 遺伝子コード:PW-pw / Bl-pw
ママ:ブラックベルベット 遺伝子コード:Bl-pw / pw-pw
通常、子供に遺伝子を渡すときにはPW-pwというようにセットで渡しますが、パパのブラウンベルベットは遺伝子の中に2つの優性遺伝子(ベージュPWとベルベットBl)を持っているので、PW-Blをセットにしてそれだけを子供に渡すことがあります。
その場合、パパはスタンダードグレーの遺伝子(pw)を子供に全く渡しません。
それは、逆にパパがスタンダードグレーの遺伝子だけ(pw-pw)を渡してPWやBlを全く渡さないこともあるということです。
そこで、パパの遺伝子についてはPW-Bl / pw-pwの組み合わせも追加して考えます。
パパの遺伝子型は4つあるので番号を振ります。①PW-pw / ②Bl-pw ➂PW-Bl / ➃pw-pw
ママの遺伝子型は2つあるので番号を振ります。➄Bl-pw / ⑥pw-pw
- ①+➄ PW-pw / Bl-pw(ブラウンベルベット1)
- ①+⑥ PW-pw / pw-pw(ヘテロベージュ1)
- ②+➄ Bl-pw / Bl-pw(ホモ接合型のため致死遺伝子1)
- ②+⑥ Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット1)
- ➂+➄ PW-Bl / Bl-pw(ホモ接合型。致死遺伝子2)
- ➂+⑥ PW-Bl / pw-pw → 優性遺伝子が2つありますが、共優性遺伝子なのでBlを遺伝子2(後方)に移動させると、PW-pw / Bl-pw(ブラウンベルベット2)
- ➃+➄ pw-pw / Bl-pw → 優性遺伝子は一番目に移動させる Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット2)
- ➃+⑥ pw-pw / pw-pw(スタンダードグレー1)
ブラックベルベット=2/8=25%
ブラウンベルベット=2/8=25%
ヘテロベージュ(ヘテロ接合型のシナモン)=1/8=12.5%
スタンダードグレー=1/8=12.5%
致死遺伝子=2/8=25%
ホワイトベルベットとブラウンベルベット
パパ:ホワイトベルベット 遺伝子コード:Wl-pw / Bl-pw
ママ:ブラウンベルベット 遺伝子コード:PW-pw / Bl-pw
この組み合わせの場合、パパもママも優性遺伝子を2つ持っています。
その場合、パパもママも優性遺伝子だけ(パパはWl-Bl ママはPW-Bl)を渡すとき、スタンダードグレーの遺伝子だけ(pw-pw)を渡すときの2パターンも発生します。
そこで、パパの遺伝子についてはWl-Bl / pw-pwの組み合わせ、ママの遺伝子についてはPW-Bl / pw pwの組み合わせも追加して考えます。
パパの遺伝子型は4つあるので番号を振ります。①Wl-pw / ②Bl-pw ➂Wl-Bl / ➃pw-pw
ママの遺伝子型も4つあるので番号を振ります。➄PW-pw / ⑥Bl-pw ➆PW-Bl / ⑧pw-pw
- ①+➄ Wl-pw / PW-pw → PWとWlはどちらも共優性遺伝子なので順番は変えなくてもいいかもしれませんが、ベージュPWは2文字とも大文字表記なので一番目に移動させておきます。PW-pw / Wl-pw(ピンクホワイト1)
- ①+⑥ Wl-pw / Bl-pw(ホワイトベルベット1)
- ①+➆ Wl-pw / PW-Bl → 種類の名前らしく順番を変更 PW-Wl / Bl pw(ピンクホワイトベルベット1)
- ①+⑧ Wl-pw / pw-pw(ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイクなど。どの子かは生まれてからのお楽しみ)1)
- ②+➄ Bl-pw / PW-pw → 種類の名前らしく順番を変更 PW-pw / Bl-pw(ブラウンベルベット1)
- ②+⑥ Bl-pw / Bl-pw(ホモ接合型のため致死遺伝子1)
- ②+➆ Bl-pw / PW-Bl(ホモ接合型。致死遺伝子2)
- ②+⑧ Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット1)
- ➂+➄ Wl-Bl / PW-pw → PW-Wl / Bl-pw(ピンクホワイトベルベット2)
- ➂+⑥ Wl-Bl / Bl-pw(ホモ接合型。致死遺伝子3)
- ➂+➆ Wl-Bl / PW-Bl(ホモ接合型。致死遺伝子4)
- ➂+⑧ Wl-Bl / pw-pw → 名前らしく順番を整理 Wl-pw / Bl-pw(ホワイトベルベット2)
- ➃+➄ pw-pw / PW-pw → PW-pw / pw-pw(ヘテロベージュ1)
- ➃+⑥ pw-pw / Bl-pw → Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット2)
- ➃+➆ pw-pw / PW-Bl → PW-pw / Bl-pw(ブラウンベルベット2)
- ➃+⑧ pw-pw / pw-pw(スタンダードグレー1)
今度は全部で16通りです。
ブラックベルベット=2/16=12.5%
ブラウンベルベット=2/16=12.5%
ホワイトベルベット(別名:ブラックホワイトクロス)=2/16=12.5%
ピンクホワイトベルベット(別名:ブラウンホワイトクロス)=2/16=12.5%
ピンクホワイト=1/16=6.25%
ホワイト=1/16=6.25%
ヘテロベージュ(ヘテロ接合型のシナモン)=1/16=6.25%
スタンダードグレー=1/16=6.25%
致死遺伝子=4/16=25%
ホワイトの遺伝子を持ったチンチラ同士の交配
ホワイト(パイド・ホワイトモザイク・シルバーホワイト)とピンクホワイト〈ヘテロ接合型〉
パパ:ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイク) 遺伝子コード:Wl-pw / pw-pw
ママ:ピンクホワイト〈ヘテロ接合型〉 遺伝子コード:PW-pw / Wl-pw
ママは優性遺伝子を2つ持っています。(ベージュPWとホワイトWl)
その場合、ママは優性遺伝子(PW-Wl)だけを渡すとき、スタンダードグレーの遺伝子(pw-pw)だけを渡すときの2パターン発生します。
そこで、ママの遺伝子についてはPW-Wl / pw pwの組み合わせも追加して考えます。
パパの遺伝子型は2つあるので番号を振ります。①Wl-pw / ②pw-pw
ママの遺伝子型は4つあるので番号を振ります。➂PW-pw / ➃Wl-pw ➄PW-Wl / ⑥pw-pw
- ①+➂ Wl-pw / PW-pw → PW-pw / Wl-pw(ピンクホワイト1)
- ①+④ Wl-pw / Wl-pw(ホモ接合型のため致死遺伝子1)
- ①+➄ Wl-pw / PW-Wl(ホモ接合型。致死遺伝子2)
- ①+⑥ Wl-pw / pw-pw(ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイクなど)1)
- ②+➂ pw-pw / PW-pw → PW-pw / pw-pw(ヘテロベージュ1)
- ②+④ pw-pw / Wl-pw → Wl-pw / pw-pw(ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイクなど)2)
- ②+➄ pw-pw / PW-Wl → PW-pw / Wl-pw(ピンクホワイト2)
- ②+⑥ pw-pw / pw-pw(スタンダードグレー1)
ホワイト=2/8=25%
ピンクホワイト=2/8=25%
ヘテロベージュ(ヘテロ接合型のシナモン)=1/8=12.5%
スタンダードグレー=1/8=12.5%
致死遺伝子=2/8=25%
他には?
致死遺伝子の確率が25%になる組み合わせは他にもあります。
①ホモベージュ(*2↓)のブラウンベルベット(別名:ホモベージュブラッククロス)遺伝子コード:PW-Bl / PW-pwと、
- ブラックベルベット Bl-pw / pw-pw
- ブラウンベルベット PW-pw / Bl-pw ホワイトベルベット(ブラックホワイトクロス)Wl-pw / Bl-pw
- ピンクホワイトベルベット(ブラウンホワイトクロス)PW-Wl / Bl pw
- ホモベージュのブラウンベルベット(ホモベージュブラッククロス)同じ種類同士 PW-Bl / PW-pw
- ホモベージュのピンクホワイトベルベット(ホモベージュブラックホワイトクロス)PW-Wl / PW-Bl
②ホモベージュのピンクホワイト(別名:ホモベージュホワイトクロス)遺伝子コード:PW-Wl / PW-pwと、
- ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイクなど)Wl-pw / pw-pw
- ピンクホワイト PW-pw / Wl-pw
- ホワイトベルベット(ブラックホワイトクロス)Wl-pw / Bl-pw
- ピンクホワイトベルベット(ブラウンホワイトクロス)PW-Wl / Bl-pw
- ホモベージュのピンクホワイト(ホモベージュホワイトクロス)同じ種類同士 PW-Wl / PW-pw
- ホモベージュのピンクホワイトベルベット(ホモベージュブラックホワイトクロス)PW-Wl / PW-Bl
③ホモベージュのピンクホワイトベルベット(別名:ホモベージュブラックホワイトクロス)遺伝子コード:PW-Wl / PW-Blと、
- ブラックベルベット Bl-pw / pw pw
- ブラウンベルベット PW-pw / Bl-pw
- ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイクなど)Wl-pw / pw-pw
- ピンクホワイトベルベット(ブラウンホワイトクロス) PW-Wl / Bl-pw この組み合わせは致死遺伝子の確率が25%ではなく43.75%になる
- ホモベージュのピンクホワイトベルベット(ホモベージュブラックホワイトクロス)同じ種類同士 PW-Wl / PW-Bl この組み合わせは致死遺伝子の確率が25%ではなく43.75%になる
25%は、4匹に1匹ということなのでけっこう高い確率ですが、③ー4や③ー5のように、もっと致死遺伝子の確率が上がる親の組み合わせもあります。
次は、致死遺伝子の確率が43.75%になる交配の例を見てみましょう。
致死遺伝子の確率が43.75%になる組合せ
ホワイトベルベット(別名:ブラックホワイトクロス)同士
パパ:ホワイトベルベット 遺伝子コード:Wl-pw / Bl-pw
ママ:ホワイトベルベット 遺伝子コード:Wl-pw / Bl-pw
この組み合わせの場合、パパもママも優性遺伝子を2つ持っています。
その場合、パパもママも優性遺伝子だけ(パパもママもWl-Bl)を渡すとき、スタンダードグレーの遺伝子だけ(pw-pw)を渡すときの2パターンも発生します。
そこで、パパの遺伝子とママの遺伝子両方にWl-Bl / pw-pwの組み合わせも追加して考えます。
パパの遺伝子型は4つあるので番号を振ります。①Wl-pw / ②Bl-pw ➂Wl-Bl / ➃pw-pw
ママの遺伝子型も4つあるので番号を振ります。➄Wl-pw / ⑥Bl-pw ➆Wl-Bl / ⑧pw-pw
- ①+➄ Wl-pw / Wl-pw(ホモ接合型のため致死遺伝子1)
- ①+⑥ Wl-pw / Bl-pw(ホワイトベルベット1)
- ①+➆ Wl-pw / Wl-Bl(ホモ接合型。致死遺伝子2)
- ①+⑧ Wl-pw / pw-pw(ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイクなど)1)
- ②+➄ Bl-pw / Wl-pw → 種類の名前らしく順番を変更 Wl-pw / Bl-pw(ホワイトベルベット2)
- ②+⑥ Bl-pw / Bl-pw(ホモ接合型。致死遺伝子3)
- ②+➆ Bl-pw / Wl-Bl(ホモ接合型。致死遺伝子4)
- ②+⑧ Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット1)
- ➂+➄ Wl-Bl / Wl-pw(ホモ接合型。致死遺伝子5)
- ➂+⑥ Wl-Bl / Bl-pw(ホモ接合型。致死遺伝子6)
- ➂+➆ Wl-Bl / Wl-Bl(ホモ接合型。致死遺伝子7)
- ➂+⑧ Wl-Bl / pw-pw → 名前らしく順番を整理 Wl-pw / Bl-pw(ホワイトベルベット3)
- +➄ pw-pw / Wl-pw → Wl-pw / pw-pw(ホワイト(シルバーパイド・ホワイトパイド・ホワイトモザイクなど)2)
- ➃+⑥ pw-pw / Bl-pw → Bl-pw / pw-pw(ブラックベルベット2)
- ➃+➆ pw-pw / Wl-Bl → Wl-pw / Bl-pw(ホワイトベルベット4)
- ➃+⑧ pw-pw / pw-pw(スタンダードグレー1)
全部で16通りになりましたが、致死遺伝子になるパターンが7通りもありました。
ホワイトベルベット(別名:ブラックホワイトクロス)=4/16=25%
ホワイト=2/16=12.5%
ブラックベルベット=2/16=12.5%
スタンダードグレー=1/16=6.25%
致死遺伝子=7/16=43.75%
致死遺伝子の確率が43.75%とはすごいですね。
半分に近い。
他には?
ホワイトベルベット(ブラックホワイトクロス)同士の他にも致死遺伝子の確率が43.75%になる組み合わせがあります。
①ホモベージュのピンクホワイトベルベット(ホモベージュブラックホワイトクロス)遺伝子コード:PW-Wl / PW-Blと、
- ピンクホワイトベルベット(ブラウンホワイトクロス)WP-Wl / Bl-pw
- ホモベージュのピンクホワイトベルベット(ホモベージュブラックホワイトクロス)同じ種類同士 PW-Wl / PW-Bl
要するに、ベルベットとホワイトの遺伝子の両方(BlとWl)を持ったチンチラ同士を交配するとこの結果になるということです。
ベルベットとホワイトの遺伝子の両方を持ったチンチラというのは、本当に交配に交配を重ねて出てきた色だということもわかりますね。
遺伝子コードの中にスタンダードグレー(pw)の遺伝子が全くありません。
体質的に弱いチンチラになっていそう…
人間の気に入った毛色を出すことは、ほどほどにしないといけませんね。
致死遺伝子を避ける交配は?
スタンダードグレーの遺伝子に他の種類の遺伝子が入っていたとしても、1つだけでは毛色に表れない劣性遺伝子のバイオレット(v)やサファイア(s)などです。(v-pw / pw-pwやs-pw / pw-pw)
スタンダードグレーとベージュ(ヘテロ接合型)を交配した場合、ベージュの遺伝子(WP)をもらった子供は必ずベージュ(ヘテロ接合型)になります。
ベージュの遺伝子を持ったスタンダードグレーというのは存在しません。
ベルベットの遺伝子を持ったスタンダードグレーというのもありません。
パパチンチラからベルベットの遺伝子、ママチンチラからスタンダードグレーの遺伝子をもらった子供は必ずブラックベルベットになります。
ブラックベルベットはスタンダードグレーとは全然違う見た目です。
スタンダードグレーは優性遺伝子ですが、他の優性遺伝子と違って共優性遺伝子ではないからです。
共優性というのは、他の色と混ざって中間色が出るかどうかということです。
ただし、ホワイトは優性遺伝子ですが不完全優性遺伝子でもあるので、中間色が出ることもあれば白の中に色が模様として出てきたりと出方が不規則です。
ホワイトとベージュの交配の例では頭の方が白色、胸から下はベージュだったり、全体的に白っぽかったりと毛色のバリエーションが豊富です。
ホワイトとスタンダードグレーの交配の場合も同じです。
話が少し反れてしまいましたね、
話を戻しましょう。
チンチラの交配は、片親をスタンダードグレーにするのがおすすめです。
見た目的にも遺伝子がわかりやすいし、原種の強い遺伝子(pw-pw)も持っているし、致死遺伝子ができる可能性もありません。
健康的な子供が生まれそうです^_^
まとめ
チンチラに対する愛から、交配について勉強、なかなか奥が深い!
親から子供への、遺伝子の渡し方を理解するのに何日もかかってしまいました…(^_^;)
チンチラには致死遺伝子があるので、致死遺伝子ができる組み合わせで交配してはいけません。
致死遺伝子ができる組み合わせは、ベルベットの遺伝子を持ったチンチラ同士とホワイトの遺伝子を持ったチンチラ同士です。
ということは、交配を考えるなら自分が飼っているチンチラの毛色だけでは情報が不十分で、親チンチラがどんな種類だったかを知る必要があるということですね。
チンチラの交配は致死遺伝子の問題と飼っている個体の体調が最優先だと思いますが、交配を重ねて複雑な遺伝子になったチンチラ同士もやめておいたほうが良さそうです。
強いスタンダードグレーの遺伝子が少なくなっている可能性があり、生まれてくる子供の体質に影響があるのではないかと思います。
パパかママのどちらかはスタンダードグレーというのが理想ですね^_^