こんにちは、norikoです。
野生に生息するチンチラの毛色はスタンダードグレーだけだと聞きました。
敵に見つかりにくいように岩に近い色に進化したのかな?などと勝手に想像しています。
しかし、ペットとしてお迎えするチンチラは敵から身を守る必要はないのでスタンダードグレーじゃなくてもOK。
せっかくお迎えして長い間一緒に暮らすなら、顔写りの良さそうな色の薄い子も可愛いなぁ…なんて思いますよね?
飼い主がお迎えする子の毛色を選べるなんて嬉しいことです。
スタンダードグレー同士の親から生まれた突然変異の色の子が現在のチンチラの毛色のバリエーションの始まりです。
チンチラの毛色の種類は?
両親はどんな種類?
交配の組み合わせで生まれる可能性がある毛色(種類)は?
チンチラ大好きになると、いろいろな疑問が湧いてくるんですよね。
チンチラの毛色の種類と親の可能性がある組み合わせのパターンについて考えていきましょう。
チンチラの毛色の種類
チンチラの交配の研究はどんどん進んでいるのでしょうね。
チンチラの種類を詳しく細かく調べていくと、聞いたこともない種類にも出くわしますが、一般的に知られている種類と言えば、
- スタンダードグレー
- シナモン(ベージュ)
- ブラックベルベット
- ブラウンベルベット
- パイド
- ホワイト
- ピンクホワイト
- ブラックエボニー
- バイオレット
- サファイア
こんな感じでしょうか^_^
親の可能性がある組み合わせのパターン
今度は毛色の種類からその子の両親はどんな種類だったのかを考えてみることにします。
↑うちのムサシ^_^
遺伝子コード:pw-pw / pw-pw
スタンダードグレーはチンチラの原種で、ほとんどの組み合わせから生まれます。
さすがは原種!
(と言いたいところですが、始まりがこの種類だから当然と言えば当然かも)
そして、スタンダードグレー同士を交配すると100%スタンダードグレーが生まれます。
しかし、ほとんどの組み合わせから生まれるスタンダードグレーの親として当てはまらない種類がいます。
ホモベージュ(遺伝子コード:PW-pw / PW-pw )が絡んだ親の組合せで、
- ホモベージュ×スタンダードグレー
- ホモベージュ×ブラウンベルベット
- ホモベージュ×ホワイト
- ホモベージュ×ピンクホワイト
- ホモベージュ同士
などがそれに当たります。
※希少な種類の組み合わせは省略します。(例)ホモベージュ×ホワイトベルベット(別名・ブラックホワイトクロス)など
シナモン=ベージュです。
ベージュのチンチラはとても可愛いくて大好き^_^
ホモベージュのあの目の色、美しい…
ホモベージュとは何ぞや?
私もつい最近までは知りませんでした。
ベージュは二種類存在します。
①ベージュの遺伝子を1つ持ったヘテロベージュ(遺伝子コード:PW-pw / pw-pw)
↑うちのななお^_^(ヘテロベージュ)
➁ベージュの遺伝子を2つ持ったホモベージュ(遺伝子コード:PW-pw / PW-pw)
↑うちのラムネ^_^(ホモベージュ)
被毛の色合いにもそれは顕著に現れます。
ヘテロベージュの色合いもまた個体によってまちまちですが、ヘテロベージュはホモベージュと比べてスタンダードグレーの遺伝子(pw)をたくさん持っているのでホモベージュよりも若干濃いベージュです。
今偶然にヘテロベージュの子とホモベージュの子を両方飼っていますが、どちらも被毛をかき分けると中は白っぽい。
毛の表面にスタンダードグレーの色が少し出てきたかな?という感じです。
グレーを薄く伸ばしたら、本当はベージュだったのかも。
それがホモベージュの子になると、表面のベージュの毛色がヘテロベージュの子よりもっと薄い。
というわけで、まずはヘテロベージュの親の種類を推測してみると、
- スタンダードグレー×ヘテロベージュ
- スタンダードグレー×ピンクホワイト
- ヘテロベージュ同士
- ヘテロベージュ×ブラックベルベット
- ヘテロベージュ×ホワイト
- ヘテロベージュ×ピンクホワイト
- ブラックベルベット×ブラウンベルベット
- ブラックベルベット×ピンクホワイト
- ブラウンベルベット×ブラウンベルベット
- ブラウンベルベット×ホワイト
- ブラウンベルベット×ピンクホワイト
- ホワイト×ピンクホワイト
- ピンクホワイト×ピンクホワイト
- ホモベージュ×スタンダードグレー
- ホモベージュ×ヘテロベージュ
- ホモベージュ×ブラウンベルベット
- ホモベージュ×ホワイト
- ホモベージュ×ピンクホワイト
とこうなります。
※ピンクホワイトベルベット(ブラウンホワイトクロス)のような希少な種類の組み合わせは省略します。
- ヘテロベージュ同士
- ヘテロベージュ×ブラウンベルベット
- ヘテロベージュ×ピンクホワイト
- ブラウンベルベット同士
- ブラウンベルベット×ピンクホワイト
- ホモベージュ同士
※希少な種類の組み合わせは省略します。
ホモベージュの子供は、両親共にベージュの遺伝子(PW)を持っているときに生まれます。
そして、ホモベージュ同士を交配すると100%ホモベージュが生まれるという素晴らしい結果になります。
100%ってすごいですよね^_^
遺伝子コード:Bl-pw / pw-pw
スタンダードグレーにブラックが入った種類。
光沢のあるブラックの被毛でとても人気がありますね^_^
親の組み合わせとして考えられるものは、
- スタンダードグレー×ブラックベルベット
- ヘテロベージュ×ブラックベルベット
- ヘテロベージュ×ブラウンベルベット
- ブラックベルベット×ブラックベルベット(※致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ブラックベルベット×ブラウンベルベット(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ブラックベルベット×ホワイト
- ブラックベルベット×ピンクホワイト
- ブラウンベルベット同士(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ブラウンベルベット×ホワイト
- ブラウンベルベット×ピンクホワイト
(希少な種類の組み合わせは省略します。)
※致死遺伝子についてはこちら↓
遺伝子コード:PW-pw / Bl-pw
光沢のある茶色の被毛が美しい種類です。
親の組み合わせとして考えられるものは、
- ブラウンベルベット同士(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ブラウンベルベット×ホワイト
- ブラウンベルベット×ピンクホワイト
- ホモベージュ×ブラックベルベット
- ホモベージュ×ブラウンベルベット
※希少な種類の組み合わせは省略します。
ホワイト(ホワイトパイド・シルバーパイド・ホワイトモザイクなど)
遺伝子コード:Wl-pw / pw-pw
ホワイトは不完全優性遺伝子なので、被毛の一部にスタンダードグレーの色が出たりと柄の出方が様々です。
耳がグレーで被毛が白だとホワイトパイドになり、被毛が薄っすらとグレーならシルバーパイドになります。
しかし、どの子も遺伝子コードはWl-pw / pw-pw
ホワイトベルベットになると遺伝子コードはWl-pw / Bl-pwですが、見た目はホワイトパイドと変わりません。
そのため、交配するときには種類がホワイトパイドなのか、ホワイトベルベットなのかをハッキリさせる必要があります。
なぜなら、ホワイトベルベットだった場合はホワイトの遺伝子を持ったチンチラだけではなく、ベルベットの遺伝子を持ったチンチラとの交配も致死遺伝子ができる組み合わせとなり避けなければならないからです。
話をホワイトの子の両親に戻しますね。
ホワイトの子が生まれる親の組み合わせとして考えられるものは、
- スタンダードグレー×ホワイト
- スタンダードグレー×ピンクホワイト
- ヘテロベージュ×ホワイト
- ヘテロベージュ×ピンクホワイト
- ブラックベルベット×ホワイト
- ブラックベルベット×ピンクホワイト
- ブラウンベルベット×ホワイト
- ブラウンベルベット×ピンクホワイト
- ホワイト同士(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ホワイト×ピンクホワイト(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ピンクホワイト同士(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
※希少な種類の組合せは省略します。
ピンクホワイトはヘテロベージュのピンクホワイトとホモベージュのピンクホワイトの二種類存在します。
①ヘテロベージュ・ピンクホワイト 遺伝子コード:Wl-pw / PW-pw(ベージュの遺伝子を1つ持つ)
➁ホモベージュ・ピンクホワイト 遺伝子コード:Wl-PW / PW-pw (ベージュの遺伝子を2つ持つ)
ピンクホワイトはベージュの遺伝子を持った白っぽいチンチラです。
普通のホワイトと違い、ベージュの遺伝子を持っているため目の色は赤です。
ピンクホワイトもホワイトの不完全優性遺伝子がその個性を発揮し、さまざまな被毛の色になって現れます。
耳はピンクで被毛全体が白であったり、ベージュの色が入った被毛だったりといろいろ。
え? これがピンクホワイト?
という変わった色合いの子もいます。
しかし、一般的には耳がピンクで被毛の色は白の子が多く、被毛が白で目の色が赤のチンチラというのが代表的なピンクホワイトです。
ヘテロベージュ・ピンクホワイトとホモベージュ・ピンクホワイトの違いは、目の色の赤の色合い(ルビーかロゼか)に現れるのではないかと思います。
そして、アルビノホワイト=ホモベージュ・ピンクホワイト?
なんて思ったりもしています。
親の話に戻しますね^_^
ヘテロベージュ・ピンクホワイトの子の両親の組み合わせで考えられるものは、
- スタンダードグレー×ヘテロベージュ・ピンクホワイト
- ヘテロベージュ×ホワイト
- ブラックベルベット×ヘテロベージュ・ピンクホワイト
- ブラウンベルベット×ホワイト
- ブラウンベルベット×ヘテロベージュ・ピンクホワイト
- ホワイト×ヘテロベージュ・ピンクホワイト(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ヘテロベージュ・ピンクホワイト同士(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ホモベージュ×ホワイト
- ホモベージュ×ヘテロベージュ・ピンクホワイト
※希少な種類の組合せは省略します。
次にホモベージュ・ピンクホワイトの子の両親の組み合わせで考えられるものは、
- ヘテロベージュ×ヘテロベージュ・ピンクホワイト
- ブラウンベルベット×ヘテロベージュ・ピンクホワイト
- ヘテロベージュ・ピンクホワイト同士(致死遺伝子ができる組み合わせなので普通は交配しない)
- ホモベージュ×ヘテロベージュ・ピンクホワイト
- ホモベージュ・ピンクホワイト同士
※希少な種類の組合せは省略します。
まとめ
自分が飼っているチンチラは、どんな種類の親から生まれたのかな?
なんて考えることがあったので調べてみました。
スタンダードグレーはさすが原種だけあって、ほとんどの種類の親から生まれます。
例外は片親がホモベージュの遺伝子を持っていること。
ホモベージュは遺伝子コードがPW-pw / PW-pwなので、交配すると常にベージュの遺伝子(PW)のやり取りが行われます。
そのため、スタンダードグレーにはなりません。
私はベージュの遺伝子にはすごく興味があり、ベージュのチンチラも大好きです。
ホモベージュのあの美しい目には吸い込まれそうな魅力が…!
スタンダードグレー同士の交配は100%スタンダードグレーの子供が生まれ、ホモベージュ同士もまた100%という素晴らしい結果。
人間が交配を重ね、チンチラの種類もだんだんと増えていっているのでしょうが、理屈から考えると遺伝子コードの中に原種の遺伝子コード(pw)が多い=体の強いチンチラなんじゃないかな?と思います。
あまり複雑な遺伝子(pwが少なくて他の遺伝子の種類が多い)を作り上げていくことは、見た目は美しいけど、チンチラの個体のためにはあまり良くないのかもしれません。
チンチラをお迎えしたときの飼い主の一番の願いは、できるだけ長い間一緒に過ごすことなので、新しい子をお迎えするときには健康が第一条件です。
どうか、強い体に生まれますように。